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オシャレ好きなら知ってて当然!? ||【トレンチコート】の豆知識

オシャレ好きなら知ってて当然!? 【トレンチコート】の豆知識

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メンズのみならず、ウィメンズにおいても定番のコートといえば、トレンチコートでしょう。性別も世代も、国境をも超越する永久定番。だからこそ、トレンチコートがなんたるかを、ちゃんと知っておきたいですね。

機能に裏打ちされたデザインが永久定番たる所以

トレンチコートと聞いて、ほとんどの人はそのデザインを思い浮かべることができるはずです。でも、各部のディテールの由来を聞かれたら……ちゃんと答えられる人って意外に少ないのかも? オシャレに興味がある人なら、ほぼ袖を通したことがある永久定番だけに、ここで一度おさらいしておきましょう。


時は19世紀終わり。イギリス軍の士官用コートとして採用されていたタイロッケンコートが、その原型とされています。そして第一次世界大戦での塹壕戦闘用に、耐水性、耐久性、軽量性に優れたギャバジン地を採用したコートが誕生。それが塹壕=トレンチの名を冠したトレンチコートです。


れっきとしたミリタリー生まれのトレンチコートは、各部にその名残があるのが見どころです。ミリタリー服といえば言うまでもなく機能重視。機能から生まれたデザインにトレンドなど関係なく、だからトレンチコートは100年以上経った今でも支持され続けているんです。

100年先も変わらないキング・オブ・コート

  • 今回は、「SANYOCOAT(サンヨーコート)」の100年コート・ダブルトレンチコートを例に見てみましょう。基本的なディテールは、風の侵入を防ぐダブルブレスト、ウエストベルト、エポーレット、そしてガンパッチといったところ。メンズ サンヨーコートの一着は、それら象徴的なディテールを踏襲しつつ、ギザコットンを高密度で織り上げたギャバジン地によって高級感を楽しませてくれます。

  • 首元への風雨の侵入を防ぎ、防寒性を高めるためのチンストラップとカギフック。しっかりと首周りを覆うために、上襟は幅広にデザインされています。

  • ガンパッチ、またはガンフラップとも呼ばれる前肩のカバー。コレは、銃を構えた時に銃床が当たる部分に対しての補強。下襟をその下に入れ込めば、風雨の侵入防止にもひと役買います。

  • ご存知エポーレット。ミリタリーアウターにおける象徴的なディテールです。階級章を取り付けるパーツであり、また斜め掛けしたバッグのストラップなどがずり落ちないよう、ここに通し固定しておく役割も。

  • ウエストに付けられたベルトは、サイズ調整や裾からの風の侵入を防ぐだけでなく、装備品を装着する目的が。サンヨーコートでは省略されていますが、本来ならDリングが付けられ、手榴弾やナイフなどが付けられるようになっています。

  • 通称ストームポケットと呼ばれ、ボタンをあしらうことで中身の落下や雨泥の侵入を防ぎます。さらに見どころは、ポケット内が二重になっていて、もう一方は貫通式に。それにより、コートを着たまま中に着たジャケットのポケットにアクセスできます。

  • 袖先には、風雨はもちろん、塹壕の中とあって袖口からの泥の侵入を防ぐためのスリーブストラップが。作りの良いトレンチコートでは、バックルがレザーで覆われているのが一般的です。

  • 通称アンブレラヨーク。その名の通り、雨に濡れやすい背中上部分を二重にすることで、傘代わりになるといったもの。トレンチコートに限らず、雨が多いイギリスブランドのアウターではしばしば見られるデザインです。

  • 通称インバーテッドプリーツ。内側に備えたボックスプリーツは裾が大きく開くので、脚の動きを妨げない仕様になっています。普段はボタンを留めて広がりを抑えることも可能です。

より原型に近いロングレングスはトレンド的にも狙い目

  • こちらも同じく、メンズ サンヨーコートの100年コート・ダブルトレンチコート。希少なギザコットンを使用した高密度ギャバジン、頑丈なボタンの根巻きといった熟練の職人技の数々は、時代も世代も越えて100年先も着られるコートというコンセプトをまさに体現します。上のミドル丈に対して膝下までくるロング丈は、クラシックな雰囲気が人気で今まさに狙い目です。

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撮影/島本一男<BAARL> スタイリング/高塩崇宏 編集/西原智美 文/安岡将文 ディレクション/大崎文菊<Roaster>、Pomalo inc.

 

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