いまからはじめる熱中症予防!水分&食事と対策グッズを紹介
LIFE STYLE
2020Jul06
気温の上昇とともに注意したい熱中症。太陽が照りつける屋外だけでなく、室内にいても熱中症を引き起こす危険性があります。辛い症状を生じさせないためにも、初夏の今のうちから予防するのがポイントです。水分や食事、グッズを取り入れた対策についてご紹介していきます。
熱中症の症状と予防が大切な理由
熱中症になるとどんな症状が起こるのか、段階別に確認しておきましょう。予防が大切な理由についても解説していきます。
熱中症の段階別症状と対策
熱中症にかかると、初期段階で見られるのが次のような症状です。
・手足がしびれる
・めまいや立ちくらみがする
・筋肉のこむら返りを起こす(痛みがある)
・気分が悪くてボーっとする
初期段階では、涼しいところで安静にします。冷たい水分や塩分を補給してください。付き添って様子を見守り、改善されなければ病院へ行きましょう。
さらに重症になると次のような症状が現れます。
・意識がなくなる
・身体が引きつってけいれんが起こる
・呼びかけても返事がおかしい
・真っすぐ歩けない、走れない
・身体が熱い
救急車を呼んで、病院に搬送してください
高齢者やお子さんは要注意
家族にお年寄りやお子さんがいる場合は、とくに注意しましょう。熱中症患者の半数を占めるのが65歳以上のお年寄りです。暑さや水分不足を感じる機能が下がっていて、体温の調整機能も低下しています。こまめな水分補給、扇風機やエアコンで温度調整をするようにしましょう。
身長が低いお子さんは、大人よりも地面との距離が近く高温の環境にいる状態です。気温32.3℃のとき、身長50cmのお子さんは35℃の熱を感じています。顔が赤くなっていたり、ひどい汗をかいたりしたら深部の体温がかなり高いサインです。涼しい場所でゆっくり休ませてあげましょう。熱放散を促す服装や適度に水分を摂る習慣も熱中症を防ぐポイントです。
熱中症から守るには予防が重要
熱中症を引き起こすのは環境・身体・行動の条件がそろったときです。
【環境】
・気温や湿度が高い
・風が弱い
・急に暑くなったなど
【身体】
・高齢者や乳幼児、肥満の人
・脱水状態
・二日酔いや寝不足による体調不良など
【行動】
・激しい運動
・屋外での長時間作業など
汗や皮膚温度で体温調整ができなくなり、身体に熱が溜まることで熱中症が生じます。予防のためには、涼しい服装、日傘や帽子の活用、水分・塩分補給、日陰を利用するのが効果的です。無理をせずに少しずつ身体を暑さに慣らしていき、室内の温度もチェックしましょう。
熱中症予防方法①グッズを活用
ドラッグストアやスーパーでは熱中症対策に役立つグッズが販売されています。うまく取り入れて予防していきましょう。
室内の温度を下げる扇風機やエアコン
熱中症は室内にいても発症する可能性があります。温湿度計を設置してチェックすることが大切です。暑いときはエアコンの風量を強くしたり、扇風機を併用したりすると同じ温度でも涼しく感じられます。
また、クールビズで「室温28℃」といわれていますが、エアコンの設定温度ではないのでご注意ください。28℃にしても、西日が入る立地や建物の状況によって室温が下がらないことがあります。室内の温度を確認しながら、設定温度を調整しましょう。外気温と差が大きいと、部屋の出入りで身体に負担がかかるので24℃を下回らないようにします。
外から帰って来たときに室内の方が暑いと感じたときは、エアコンをつける前に窓を開けて換気を行うのがポイント。室内の温度が上がらないように、すだれや緑のカーテンで日陰を作るのも効果的です。
保冷効果のある冷却グッズで身体を冷やす
熱中症予防にはさまざまなグッズが発売されているので、用途に合うものを取り入れてみましょう。たとえば、屋外での活動には、冷却効果のあるシートやスカーフを取り入れるのがおすすめ。洋服に吹きかけるスプレーやハンディタイプの扇風機も役立ちます。
また、寝るときに暑い場合は氷枕を使うと寝苦しさが和らぎます。効率よく身体を冷やすには、首元などにある太い血管が身体の表面付近を通っているところを冷やすのがポイントです。
通気性のいい服装や帽子&日傘がおすすめ
熱がこもらないように衣服にも注意が必要です。麻や綿などの通気性がいい素材を選びましょう。肌に直接触れる下着は、吸水性や速乾性に着目して選ぶのがポイントです。
日差しへの対策には、帽子を被ったり日傘をさしたりするのがおすすめ。直射日光を浴びないように気をつけてください。屋外では日陰で活動するようにして、歩くときも日陰を選ぶように心がけます。
食べ物や飲み物で熱中症を予防!
毎日の生活で取り入れたいのが、食べ物や飲み物での予防策です。
こまめな水分&塩分補給
こまめな水分補給は熱中症予防に有効です。初夏から習慣づけていきましょう。水分とともに、塩分を取り入れるのもポイント。高温多湿の状態で汗をたくさんかくと、水分と一緒に塩分やミネラルも失われます。手軽に食べられる塩分入りのタブレットもあるので、気温が上がる日や屋外での活動に持参しましょう。
スポーツドリンクや麦茶のほかに、食塩とブドウ糖を溶かした経口補水液の補給も効果的です。室内外にかかわらず、のどが渇いていると感じないときでもしっかり水分を摂取しましょう。
熱中症予防におすすめの食べ物
熱中症予防に適した食材を取り入れるなら、疲労回復に作用するビタミンB1が含まれている豚肉や大豆製品、玄米などがおすすめ。赤ピーマンをはじめ色鮮やかな野菜は、紫外線から守ってくれるビタミンCを摂取できます。熱に弱いのでサラダなど生で食べるようにしましょう。
レモンや梅干、酢などは疲れをとるクエン酸が豊富で熱中症予防に効果的です。ほかにも、オクラや納豆のネバネバ成分は免疫力アップにぴったり。大根おろしは夏バテしやすい胃腸をサポートします。
熱中症予防におすすめの食事レシピ
熱中症予防にぴったりな食材を使ったレシピをご紹介します。
【納豆とオクラのネバネバ和え】
1.納豆、醤油、わさびを混ぜ合わせます
2.大根をすりおろし、オクラを小口切りにして、みょうがを千切りにします
3.器に1と2を盛り付けて、レモン果汁を回しかけたら完成です
【はちみつレモンの炭酸ドリンク】
1.はちみつにレモン汁を加えて混ぜ合わせます
2.炭酸水を少しずつ入れて味を整えます
3.グラスに輪切りのレモンを入れて、2を注いだら完成です
手軽に作れるメニューなのでぜひ取り入れてみてください。
熱中症予防で夏を元気に楽しもう!
梅雨が明けると本格的な夏がやってきます。初夏のうちから対策を取り入れていきましょう。夏に負けない身体づくりをするのもポイント。バランスのいい食事で栄養を補給して、良質な睡眠を取ることが大切です。
熱中症を引き起こす環境、身体、行動の条件がそろわないように注意してください。通気性のいい服装や日差しを遮るアイテム、暑さ対策グッズをうまく活用すると予防になります。夏は楽しみが多いシーズンです。熱中症対策をして、元気に過ごしましょう。
編集&文/SANYO Style MAGAZINE編集部 写真提供/amana images