マインドフルネスヨガとは?その効果や実践方法を紹介
LIFE STYLE
2020Jul24
ここ数年、SNSやメディアで話題となっているのが、「マインドフルネス」という言葉です。
では、マインドフルネスとはどのような意味で、マインドフルネスヨガとはどのようなヨガなのか、ご存じでしょうか?ここではマインドフルネスについて、また、マインドフルネスヨガで得られる効果と実践方法、簡単なポーズを紹介していきます。
マインドフルネスヨガは「今」に集中するヨガ
「マインドフルネス」とは「一切の判断をせず、今に集中している状態」を指します。呼吸法や瞑想法ではなく、今現在していることに極限まで集中して取り込むことという、行動を表す言葉です。マインドフルネスヨガとは、動作(ヨガ)を伴うマインドフルネスの一種です。ゆったりとポーズを取りながら心身に意識を向け、この瞬間に自分の体では何が起きているのかを考え、気づいていきます。ヨガは本来、体を動かしながらリラックスをして気持ちを落ち着かせることに重きを置きます。最近のジムで行われるヨガレッスンでは、フィットネスの意味合いを大きくしたもの、健康効果に重きを置いたものが多いです。しかしマインドフルネスヨガは、肉体の健康効果より、精神的な部分に重きを置いています。今の自分の心身の感覚に集中することが、主な目的です。
マインドフルネスヨガで得られる効果
マインドフルネスヨガをすれば、通常のヨガの効果とともにマインドフルネスの効果も感じられます。大きな効果としては、次の3つです。
・感情を自分でコントロールできる
・脳のストレスを軽減させる
・集中力を向上させる
1、感情を自分でコントロールできる
人は我が身と他人と比べることで、焦り・奢り・怒り・悲しみなどの感情が増えます。自分の「今」だけに目を向け、一切の判断をせずただ観察して受け入れるマインドフルネスヨガを続けると、自分の気持ちがわかるようになって他人との比較が減ります。「今私は怒っているのだな」とわかりますが、それが「善か悪か」などとは考えなくなります。どうしてこんな気持ちがわくんだろう?と意識が向き、原因を発見して解決できたり呼吸をして落ち着けたりします。
2、脳のストレスを軽減させる
人間の脳は本来、2つ以上のタスクを同時にこなすようにはなっていないと言われます。しかし現代ではスマートフォンも普及し、インターネットをしながら食事をする、本を読みながらお風呂に入る、テレビを見ながら食事をするなど、「ながら行動」が増えていますよね。これが脳にとってストレスとなります。マインドフルネスは今やっていることに集中します。マインドフルネスヨガをしていると、ポーズによって引き起こされる心身の変化をじっくりと観察しますので、余計な考え事(今日の夕食の献立や子どもの予定など)や刺激が消えます。結果、脳を休ませることができ、脳のストレスを軽減できるのです。
3、集中力を向上させる
最初のうちはマインドフルネスに慣れていないため、雑念を受け入れつつ「今」に集中するトレーニングになるでしょう。
しかしマインドフルネスヨガを繰り返す内に、集中力が向上してきます。集中力が向上すれば、日々の生活にも大きな影響があります。作業に集中するため仕事で成果があげやすくなり、家族や友人、同僚との会話にも集中しますのでコミュニケーションが成立して関係が良くなっていきます。
マインドフルネスヨガを実践しよう!
では、マインドフルネスヨガの実践方法を紹介していきます。おすすめのポーズも紹介しますので、取り組んでみましょう。
1、マインドフルネスヨガの実践方法
なるべく簡単なポーズを選び、体をしめつけない服を着て、ヨガの準備をしましょう。
1)体に意識を向ける
呼吸をしっかりと繰り返しながら、ポーズをしていきましょう。自分の体のパーツを1つ1つ観察します。
・背中はどうなっているのか?
・左足は痛みがあるか?
・右手は心地よさを感じているか?
・おなかに不快感はないか?
どこが伸びていてどこが緊張しているか、ポーズをしながら観察しましょう。
2)感情と思考に意識を向ける
繰り返していくと、次のことに気付きだします。
・体はただ体というだけで、良いも悪いもない
・痛みや心地よさなどの感覚は一時的なもの
・イライラや楽しいといった感情も一時的なもの
ポジティブな感情が良いわけではありませんし、ネガティブな感情が悪いわけでもない、と気付きます。
「痛み」は「悪い」から、しっかりと伸ばして改善しよう、などとは思わず、ただその部分が硬いから伸ばすことによって痛みを感じているのだと受け入れます。ヨガのポーズをしながらそのように集中することで、やがてありのままの自分がわかるようになり、受け入れられるようになります。その結果、他人と比べることで引き起こすネガティブな感情がわきにくくなり、心身ともに安定していきます。
2、おすすめのポーズ
マインドフルネスヨガ実践において、おすすめの簡単なヨガのポーズを紹介します。
1)たいこ橋のポーズ
・仰向けになって両足は腰幅に開く
・膝を立てて足の裏を床につける
・腰を浮かせ、両手はお尻の下で床につけたままで組む
・30秒ほどキープする
呼吸は、鼻から吸って鼻から出しましょう。体が伸びお尻の筋肉が引き締まるのを感じてください。
2)押し上げのポーズ
・両足は肩幅ほどに開いて床を踏みしめ、両手を頭の上で組む
・30秒キープ
・鼻を使った呼吸を意識しながら体の伸びや手足の感覚などに集中する
こちらも呼吸が非常に大切です。雑念をなかなか払えない場合には、「吸う」と「吐く」に意識を集中させてみましょう。
マインドフルネスヨガで健やかな心身を手に入れよう
マインドフルネスヨガを始めると、ヨガを通じて動作や気持ちに意識を集中できるようになり、体は伸びて心は安定を得られます。「一切判断をせず、ありのままを受け入れる」というのは、難しいことです。すんなりとはいかないかもしれませんが、毎日継続してやってみてください。感情をコントロールできるようになり、健やかなで穏やかな自分になることができます。
編集&文/SANYO Style MAGAZINE編集部 写真提供/amana images