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冬の季語を添えるとおしゃれ!大人の女性らしい季節の挨拶にトライ

冬の季語を添えるとおしゃれ!大人の女性らしい季節の挨拶にトライ

LIFE STYLE

手紙やメールの書き出しを大人っぽくできたらと思うことはありませんか?季節を表す季語を添えると、一気に大人の女性らしい挨拶になるのでおすすめです。そこで本記事では、冬の季語について詳しく解説するとともに、手紙の書き方をご紹介します。

そもそも季語とは?

季語と聞くと、俳句だけに使うものと思われがちですが、手紙にも使われる語句です。季節を表すために使われ、書き出しや結びに取り入れることで季節の挨拶ができます。
季語の分類は3タイプ。季節に起こる事実から決められた「事実の季語」、四季をあらわす「指示の季語」、古来から決まっている「約束の季語」に分かれます。それぞれの例を見ていきましょう。
事実の季語:冬に降る「雪」、早春から春に咲く「桜」など
指示の季語:「春草」「夏の夜」「秋彼岸」「冬山」など
約束の季語:「花(桜の花を指す春の季語)」、「月(中秋の名月を意味する秋の季語)」など


季節によって使う季語が異なる
季語は春夏秋冬と新春の5種類に分けて使われます。それぞれの時期は二十四節気に合わせて決められているので確認しておきましょう。


春の季語:立春~立夏の前日に使われる。新暦の日付は2月4日~5月4日頃。
夏の季語:立夏~立秋の前日に使われる。新暦の日付は5月5日~8月7日頃。
秋の季語:立秋~立冬の前日に使われる。新暦の日付は8月8日~11月6日頃。
冬の季語:立冬~立春の前日に使われる。新暦の日付は11月7日~2月3日頃。
新春の季語:元日~小正月に使われる。新暦の日付は1月1日~15日。


季語のカテゴリーは9タイプ
季語はそれぞれのカテゴリーごとに分類されます。次の9種類です。


時候:春夏秋冬や月ごとの名称(夏の宵、千秋楽など)
天文:天気や天候に関する物事(淡雪、空っ風など)
地理:海や山、川などの地形や自然に関する語句(夏富士、枯れ野など)
人事(生活):人間の暮らしに関する物事(風車、紅葉狩りなど)
行事:年中行事や風物(祭り、初詣など)
忌日:知名人の命日(晶子忌、終戦記念日など)
動物:動物に関することや名称(うぐいす、鶴など)
植物:植物に関することや名称、古来学問に基づく真菌類(菜の花、菊など)
食物:食べ物(鮭、牡蠣など)

冬に使う季語をチェック

ここからは、冬に使われる具体的な季語の例をご紹介していきます。


11月に使う冬の季語
11月に使われるおもな冬の季語は次のとおりです。

時候:立冬、神無月
天文:初時雨、初霜
地理:冬景色、冬の庭
人事:風除、冬耕
行事:七五三、酉の市
動物:鷹、鷲
植物:枯葉、山茶花
食物:大根


12月に使う冬の季語
12月に使われるおもな冬の季語は次のとおりです。


時候:霜月、師走
天文:北風、冬の空
地理:霜柱、初氷
人事:コート、手袋
行事:クリスマス、除夜の鐘
動物:鴨、狸
植物:枇杷の花、ポインセチア
食物:のっぺい汁、寄せ鍋


1月に使う冬の季語
1月に使われるおもな冬の季語は次のとおりです。


時候:新春、正月
天文:寒の雨、雪
地理:氷、氷柱
人事:スキー、雪かき
行事:寒詣、雪祭り
動物:寒鶴、
植物:寒牡丹、寒椿
食物:七草粥、寒鰤

冬の季語を使った手紙の書き方

最後に、冬の季語を取り入れた手紙の書き方例を月ごとにご紹介していきます。


冬の季語を使った書き出しの言葉
手紙の書き出しは、「拝啓」からはじまる前文に、季語を使った時候の挨拶を続けます。月ごとの季語を使った例文は次のとおりです。


11月
ビジネス向け
「落ち葉が舞う季節となりましたが、貴社ますますご繁栄のこととお慶び申し上げます。」
「立冬を過ぎて朝晩の冷え込みが厳しくなってきましたが、皆様お変わりなくお過ごしでしょうか。」

プライベート向け
「吐く息が白くなり、秋の終わりを感じる頃となりましたが、お元気でいらっしゃいますか。」
「コートが恋しい季節になりましたが、お変わりなくお過ごしでしょうか。」


12月
ビジネス向け
「年の瀬の、寒さの身にしみる季節となりましたが、貴社ますますご発展のこととお慶び申し上げます。」
「今年も残りわずかとなってまいりましたが、皆様お変わりなくお過ごしでしょうか。」

プライベート向け
「一年で最もあわただしい季節になりましたが、ますますご壮健のことと存じます。」
「寒さがひとしお身にしみるころとなりましたが、いかがお過ごしでしょうか。」


1月
ビジネス向け
「松の内も過ぎ、厳しい寒さが続いていますが、貴社ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。」
「本格的な寒さとなり、まだ来ぬ春が待ち遠しく感じられますが、皆様お変わりなくお過ごしでしょうか。」

プライベート向け
「穏やかな初春をお迎えのことと存じます。今年はどんなお正月をお過ごしになられたでしょうか。」
「松の内も過ぎ、寒さがきびしくなってきました。ご家族みなさまお元気でお過ごしでしょうか」


冬の季語を使った結びの言葉
手紙の終わりには、結の言葉や結びの挨拶を添えましょう。月ごとの季語を使った例文は次のとおりです。


11月
ビジネス向け
「本格的な寒さに向かう時節、くれぐれもご自愛ください。」
「年末に向かい何かとご多忙のことと存じますが、今後なお一層ご愛顧のほどよろしくお願い申し上げます。」

プライベート向け
「あざやかな紅葉の季節、どうぞお健やかにお過ごしください。」
「暦の上ではもう冬です。風邪などひかれませんようにお過ごしください。」


12月
ビジネス向け
「心せわしい年の暮れ、何かとご多用とは存じますが、お身体にお気をつけて良き新年をお迎えください。」
「ご多用な歳末のにぎり、皆様方のご無事息災を心よりお祈りいたします。」

プライベート向け
「あわただしい年の暮れ、どうぞお健やかにお過ごしください。」
「来年も、素晴らしい年になりますよう願っております。」


1月
ビジネス向け
「厳しい寒さの日々、くれぐれもご自愛下さい。」
「末筆ながら、皆様のご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます。」

プライベート向け
「幸福に満ちた1年となりますよう、お祈りいたします。」
「まだまだ寒い毎日です。どうかお体を大切になさってください。」


冬の季語を使って大人らしい挨拶をしよう!

季語は季節を表す語句で、さまざまな種類があります。時候や天文のほかに、身近な生活や食べ物、動物を用いた季語があるので、使いやすいものから取り入れてみましょう。ビジネス向けやプライベートに適した手紙の書き方をご参考に、季語を使って大人の女性らしい挨拶にトライしてみてください。

編集&文/SANYO Style MAGAZINE編集部 写真提供/amana images

 

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