40代の平均貯金額!やるべきは老後への貯蓄?投資?やりくり?
LIFE STYLE
2022Apr01
40代になると、子育てや老後など将来への備えが気になることも多く、今の貯金額だけで生活していけるのか不安になることも多いでしょう。
この記事では40代の世帯における貯金額の平均やどのくらい貯金をすべきかの考え方、貯金が少ないと感じている場合の対処方法について解説します。
40代の所得や金融資産・負債を知ろう
2019年の全国家計構造調査から、40代の1世帯当たりの世帯収入や貯金額について見ていきましょう。
1世帯あたりにおける収入の平均値
2人以上の世帯における世帯主の年間収入を年代別に見ると、40代は667.7万円。単身世帯の場合は、40代で男性が491.7万円、女性が399.4万円です。
40代の預貯金平均額は579万円
続いて40代における預貯金の平均額をご紹介します。なお、ここでは単身世帯と2人以上の世帯をわけずに平均世帯人数2.79人として算出しています。
40代の金融資産残高(貯蓄現在高)の平均額は911.2万円です。代表的な内訳は、以下の3つです。
・預貯金:579.0万円
・生命保険など:190.9万円
・有価証券:111.1 万円
しかし、40代は預貯金がある一方、負債も多いのが特徴。住宅・土地のための負債が平均833万円あります。特に2人以上の世帯では住宅ローンや教育資金など生活費がかかる部分も多く、貯金がしづらい要因のひとつになっているのです。
40代で貯金がまったくない世帯も
40代で貯金がない世帯も多く見られます。年収300万円未満では4割強で貯蓄がありません。一般的に年収が上がるにつれて貯蓄額も増える傾向がありますが、年収1,000万円以上でも貯蓄がない世帯もあるため、収入と貯金額は完全に比例しているわけではないのです。
40代に必要な貯金額の考え方
40代は単に貯金をするのではなく、老後の備えとして将来を見据えて家計に必要な貯金額を検討する必要があります。
退職後の生活費を見積もる
40代のうちに、定年した後に必要な生活費を見積もるのは難しいことです。しかし、貯金をするためには、まず老後に毎月どのくらいの出費になるかを見積もっておきましょう。
基本的には現在の生活費をベースに考えて構いません。定年に教育費がかからなくなる場合には、多少余裕があるかもしれません。また、家具や家電、車の買い替え、趣味費、子どもの結婚資金など生活費以外の出費の見積もりも必要です。
ある年にかかる出費を12で割って生活費に加算すると老後に月々必要な金額がわかります。
年金など定年後の収入を把握する
もし勤めている会社の定年が65歳でも、そのあとに異なる仕事をするなどして収入がある方も多いでしょう。
また、定年すると退職金や年金が入ってくることが見込めます。退職金の額は会社の総務担当が把握しているのが一般的で、事前に確認できます。また、公的年金は日本年金機構の「ねんきんネット」で確認できます。
定年後の収入をはっきりさせると、今貯金した方がよい金額がわかるため、どのくらい貯金できるかが見積ることが可能です。
理想の生活を目指して生活資金を見積もる
これからの生活にいくらかかるかを見積もり、その金額にこれからの生活していく期間をかけ算すると、今後必要な金額がわかります。
例えば、夫婦の老後に必要な月額金額は、平均すると約22万円だと言われています。65歳から90歳までに必要な月額金額を算出するなら、22万円×12か月×25年で約6,600万円です。暮らしぶりを踏まえて貯金額を検討しましょう。
40代で貯金ゼロ!今からお金を貯めるおすすめの方法
40代の人が今すぐ貯金をするコツをご紹介します。
どんぶり勘定をやめて使うお金に優先順位をつける
なかなか貯金が貯まらない原因は、月々どのくらいお金を使っているのかがわからないことが原因かもしれません。
貯金をする方法は、収入よりも使う額が少ないことが必須です。まずはどんぶり勘定をやめて、日々の支出を振り返る習慣を身に付けましょう。
自分のお金の使い方がわかれば、無駄な部分を反省して次につなげることが可能です。レシートや電子マネーの仕様履歴、銀行の通帳残高、クレジットカードの明細などを活用して何にいくら使っているかの確認するのがおすすめです。
また、生活に必要でないものを買う場合には、衝動買いではなくお金を貯めてから買うようにすると、思いがけない請求に驚かずに過ごせます。
即決せずに検討する時間を設けることで、衝動買いを減らすのに効果的です。本当に欲しいのかを考えることもできます。
月々の貯金額を決めて節約する
貯金は余ったらするものではなく、はじめに貯めたい額を貯金してしまって、残りのお金で生活するようにしましょう。
そのため、好きに買い物をするのではなく、購入するものに優先順位を付けることが大切です。まずは、手取り月収の3か月分を目標に達成の期日を決めて貯金をしましょう。
大きい固定費から見直す
生活費を考えると、どうしても貯金ができそうもないという場合には、月々に必ずかかっているお金を見直してみましょう。
日々の食費よりも家賃や車のローンなど高額な出費から減らす余地を健闘することが重要です。車の購入は新車にこだわらない、子どもの習い事を厳選するなど生活の見直しも欠かせません。
40代はできることから貯金を始めよう
住宅ローンや仕事上の付き合い、子育て費用など、40代は出費の多い世代です。なかなか貯金できないと感じている場合には、まず少しずつでも貯金の習慣を付けることが大切です。家計のお金の使い方を見直して将来に備えましょう。
編集&文/SANYO Style MAGAZINE編集部 写真提供/photoAC