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腸腰筋はどこにある筋肉?硬くなって起こる腰痛予防のストレッチ3選

腸腰筋はどこにある筋肉?硬くなって起こる腰痛予防のストレッチ3選

LIFE STYLE

立ち仕事やデスクワークで腰痛に悩まされていませんか?辛い痛みの原因は筋肉にあるかもしれません。本記事では、腰痛につながる腸腰筋について詳しく解説します。どんな働きをしているか、どうして腰痛を引き起こすのかチェックしていきましょう。腸腰筋におすすめなストレッチもご紹介しますので、ぜひ取り入れてみてください。

そもそも腸腰筋とは?

人間の身体にはさまざまな筋肉がありますが、「腸腰筋(ちょうようきん)」を知らないという方も多いのではないでしょうか。まずは、腸腰筋がどこにあるか、どんな働きをしているか解説します。


腸腰筋はどこにある筋肉?
腸腰筋は、腰椎と大腿骨を結んでいる筋肉群の総称です。背骨下部から股関節の内側についている「大腰筋(だいようきん)」と「小腰筋(しょうようきん)」、骨盤の内側から股関節の内側についている「腸骨筋(ちょうこつきん)」に分かれています。

内臓と脊椎の間に位置していて、深部腹筋群と呼ばれる外からは見えない筋肉です。股関節を曲げたり、お腹を前に出したりする動きに関与しています。


腸腰筋の働き
腸腰筋は背骨から大腿骨にかかる部分を引っ張り上げるような形状でついています。人間が動くために作用するとても重要な筋肉で、身体に数多くある筋肉の中で唯一、重力から守る働きをしているのが腸腰筋です。

立っているときも座っているときも上半身を安定させるために必要な働きをしていて、腰椎のS字を保つ働きも併せ持っています。股関節を折り曲げるときに作用するため、歩行や走行、起床するときなどさまざまな動作に関与して常に働いている筋肉といえるでしょう。

腸腰筋が硬くなって起こる身体の痛み

続いて、腸腰筋と身体に生じる痛みの関係について見ていきましょう。痛みを引き起こす原因や対策もご紹介します。


腸腰筋が弱まると腰痛につながる
筋肉は血管から酸素や栄養素が運ばれて伸び縮みをしていますが、筋肉に負担がかかり続けることで硬く太い状態になってしまいます。筋肉が硬くなった状態が続くと、筋肉内にトリガーポイントと呼ばれるシコリが発生して痛みを引き起こすのです。

腸腰筋は股関節から腰椎にかけてついている筋肉なので、腰骨を支える役割も果たしています。腰痛が生じるのは、腸腰筋が硬くなったり弱まったりしてトリガーポイントが発生するためです。腰痛のほかに、太もも前面の痛みやだるさ、しびれなどの症状が現れることもあります。


腸腰筋が伸びにくいと股関節痛につながる
腸腰筋は股関節についているため、伸びにくくなると太ももを後ろに動かすときに負担がかかります。股関節の痛みにもつながるので注意が必要です。

股関節で身体を伸ばす動きをしたときに、背骨に沿って縦方向に腰や太ももの痛みを感じる場合は、腸腰筋にトリガーポイントが発生しているかもしれません。横方向に痛みを感じる場合は、左右両方の腸腰筋に問題がある可能性が考えられます。


腸腰筋に負担がかかる動作に注意
腸腰筋が引き起こす腰痛には、急性的な原因と慢性的な原因があります。物を足で動かしたり、サッカーなどの運動をしていないのに足で蹴ったりすると、急性的な腰痛の原因になりかねません。慣れない足の動作によって腸腰筋を痛めると、トリガーポイントが生じるので注意しましょう。

慢性的な原因として考えられるのが日常の生活習慣です。立ち仕事やデスクワークなどで同じ姿勢が長時間続くと、股関節を動かさないため腸腰筋が収縮した状態になり疲労がたまってしまいます。睡眠時に股関節を曲げた姿勢を取る習慣も、腸腰筋に負担がかかるので注意が必要です。

腰痛予防には腸腰筋のストレッチがおすすめ

腸腰筋が硬くなると腰痛につながるため、ストレッチ で緊張をほぐすのがおすすめです。最後に、腸腰筋のストレッチをご紹介します。


腸腰筋のストレッチ ①
1.床にひざ立ちになります
2.左ひざを直角になるくらいを目安にして前に出します
3.両手を左ももの上に乗せます
4.右の股関節を前に押し出すようなイメージで動かします
5.そのまま10秒キープします
6.元に戻って反対側も同様に行います


左右交互に2~3回繰り返しましょう。身体が左右に揺れないように中心を意識してバランスを保つのがポイントです。


腸腰筋のストレッチ②
1.床に四つ這いになり、両ひざの間を握りこぶし1つ分くらい開きます
2.右足を前に出して両手の間に移動します
3.右ひざを直角にして、両手を乗せます
4.息を吸います
5.息を吐きながら斜め前に重心を移動させます
6.そのままキープしてゆっくり深呼吸します
7.元に戻って反対側も同様に行います


息を吐くときに、股関節を斜め前に向かって引き寄せるイメージで重心を移動させましょう。曲げていない側の太ももの付け根が伸びているのを意識するのがポイントです。


腸腰筋のストレッチ③
1.右足を前、左足を後ろに大きく開いて立ちます
2.腰に手を当てます
3.右ひざを深く曲げて上半身を下に向かっておろします
4.そのまま20~30秒キープします
5.元に戻って反対側も同様に行います


左右交互に3~4回行いましょう。上半身をさげるときに股関節の伸びを感じるのがポイントです。

腸腰筋の柔軟性を高めて痛みを改善しよう

腸腰筋は立っているときも座っているときにも上体を支える働きをする大切な筋肉です。同じ姿勢を長時間続けるなど、腸腰筋に負担がかかって疲労が蓄積するとトリガーポイントが発生して腰痛につながります。今回ご紹介した腸腰筋のストレッチで緊張をほぐして、辛い腰痛をやわらげましょう。

編集&文/SANYO Style MAGAZINE編集部 写真提供/photoAC

 

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