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【合計9選】美しい&かっこいい秋の季語と俳句を紹介!小学生におすすめの季語も有

【合計9選】美しい&かっこいい秋の季語と俳句を紹介!小学生におすすめの季語も有

LIFE STYLE

手紙を書くときや俳句を詠むときに、秋の季語を適切に使えれば、内容の質を上げることができます。しかし、「秋っていつからいつまで?」「秋の季語って何?」と分からなくなることもあるでしょう。そこでこの記事では、秋にまつわる季語や俳句をご紹介。小学生におすすめの季語もレクチャーしていきます。

秋の季語とは

8月は秋でしょうか?それとも夏でしょうか?現代人の感覚では、8月は夏ですが、秋の季語を使います。本章では、秋の季語を使える期間と、小学生が使いやすい秋の季語を紹介します。


秋の季語っていつからいつまで使えるの?
秋の季語は、8月、9月、10月の3ヶ月間で使えます。正確には立秋(8月8日)から立冬(11月7、8日)の前日までになります。


小学生にもおすすめ!使いやすい秋の季語
「子どもの宿題に俳句が出たけど、季語が分からなくて困っている」という人もいるでしょう。小学生には、秋がすぐ連想できるような分かりやすい季語がおすすめです。


【季語の例】
・秋
・秋の〇〇(海、山、など)
・〇〇の秋(読書、スポーツ、など)
・月(三日月、星月夜など)
・星(プラネタリウムなど)
・紅葉
・コスモス
・あさがお
・どんぐり
・ハロウィーン
・梨
・栗


など、子どもに馴染みのある季語が良いでしょう。

美しい!!秋全体にわたる季語と俳句6選

秋全体にわたる季語のことを三秋といいます。ここでは、秋全体を通して使える美しい季語を紹介します。大人も使える、美しい季語を集めました。


流れ星(ながれぼし)
【子季語】
流星、星流る、星飛ぶ


【流れ星とは】
宇宙の塵が大気中に入り込み、摩擦熱によって発光するのが流れ星です。街の明かりが届かない高原などでは、まるで降るように星が流れます。


【例句】
・飛び消ゆる菊の夜露やよばひ星(立圃「一宇幽蘭集」)
・星飛ぶや寝ねし我家へ帰りつく(篠原温亭「温亭句集」)


秋風(あきかぜ)
【子季語】
秋の風、白風、金風、爽籟、風爽か


【秋風とは】
秋風とは、秋になって吹く風のことです。立秋のころに吹く秋風は、秋の訪れを知らせる風と言われています。秋が進行するにつれて、風の吹き方も変わってきます。初秋は残暑を伴う風が吹きますが、次第に爽やかな風となり、晩秋には冷たく吹きます。秋は五行説の金行にあたるため「金風」と呼んだり、秋の色を白に見立てて「白風」と呼んだりすることもあります。


【俳句】
・秋風の吹きわたりけり人の顔(鬼貫「江鮭子」)
・あかあかと日は難面も秋の風(芭蕉「奥の細道」)
・石山の石より白し秋の風(芭蕉「奥の細道」)


月代(つきしろ)
【子季語】
月白


【月代とは】
東の空から月が昇る前に、空は徐々に明るく白んでいきます。その様子を月代と言います。十五夜の月の出を待っている人々の、月を待ち焦がれる思いを表現したものでもあります。


【例句】
・月しろやむかしに近き須磨の浦(鬼貫「花見車」)
・月代や膝に手を置く宵の宿(芭蕉「笈日記」)


秋の浜(あきのはま)
【子季語】
秋の浜辺、秋渚、秋汀、浜の秋


【秋の浜とは】
秋の浜とは、夏が過ぎ、秋になって人気がなくなり閑散とした浜のことです。秋になると台風などの影響で海や浜が荒れることも多いため、寂しさを感じさせる季語になります。


【例句】
・しらじらと日の照る雨や浦の秋(五明「発句題叢」)


秋の蝶(あきのちょう/あきのてふ)
【子季語】
秋蝶、老蝶


【秋の蝶とは】 
秋の蝶とは、立秋(8月8日)を過ぎてから見かける蝶のことです。春や夏の蝶は元気ですが、秋の蝶は段々と弱ってきます。冬になると、蝶の数も少なくなり、物悲しさを感じます。


【例句】
・薬園の花にかりねや秋の蝶(支考「梟日記」)
・山中や何をたのみに秋の蝶(蝶夢「三夜の月の記」)
・あきの蝶日の有るうちに消えうせる(暁台「暁台日記」)


赤蜻蛉(あかとんぼ)
【子季語】
赤卒、秋茜、眉立茜、深山茜、のしめ蜻蛉、猩々蜻蛉、姫茜


【赤蜻蛉とは】
赤いトンボのことです。初夏に成虫となり、羽化したらすぐに高山に移動します。初秋に再度平地に下りて産卵し、11月頃まで見られるので秋の季語となっています。


【例句】
・染めあへぬ尾のゆかしさよ赤蜻蛉(蕪村「落日庵句集」)
・赤蜻蛉飛ぶや平家のちりぢりに(正岡子規「子規句集」)

かっこいい!初秋、仲秋、晩秋に使える季語と俳句3選

立秋から白露の前日までを「初秋」、白露から寒露の前日までを「仲秋」、寒露から立冬の前日までを「晩秋」と言います。

それぞれの時期で使える、かっこいい季語と俳句を紹介します。


天の川(あまのがわ/あまのがは) 初秋
【子季語】
銀河、銀漢、銀浪、星河、明河、雲漢、天漢、銀湾


【天の川とは】
織姫と彦星で有名な、七夕伝説の元にもなっています。天の川と聞くと夏を思い浮かべる人も多いですが、秋の季語なので注意が必要です。初秋の夜空に、帯のように無数の星が横たわっている様子を表しています。


【例句】
・荒海や佐渡に横たふ天の川(芭蕉「奥の細道」)
・水学も乗物かさんあまの川(芭蕉「江戸広小路」)


葉月(はづき)仲秋
【子季語】
月見月、秋風月、草津月、濃染月、紅染月、萩月、桂月、難月、中商


【葉月とは】
陰暦の8月のことを葉月と言います。夏のイメージが強いですが、秋の季語なので間違えないようにしましょう。


【例句】
・綿入もさながら葉月三日なり(来山「津の玉柏」)
・八月や潮のさばきの山かづら(去来「渡鳥集」)


うそ寒(うそさむ)晩秋
【子季語】
薄寒、うすら寒


【うそ寒とは】
秋半ばから晩秋にかけては、どことなくうすら寒い感じを受けますよね。「うそ」は「薄」を意味しており、うすら寒い様子を「うそ寒」といいます。


【例句】
・うそ寒や不断ふすぼる釜の下(才麿「椎の葉」)
・倶梨伽羅の小うそ寒しや雲の脚(路通「去来文」)

美しい秋の季語を使ってみよう

秋の季語が使えるのは、立秋(8月8日)から立冬(11月7、8日)の前日までです。秋の季語は、秋の蝶や、うそ寒といった、どこか寂しげな趣があるものが少なくありません。天の川や葉月といった、「夏?」と感じるものも秋の季語なので注意しましょう。小学生の場合は、ハロウィーンやどんぐりなど、分かりやすいものを用いるのがおすすめです。

編集&文/SANYO Style MAGAZINE編集部 写真提供/Pixabay

 

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