動画解説 EARTH TO WEAR活動メンバー考案 布マスクの作り方
今日のリアルコーデ
2020Apr20
新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受けて、その予防対策として必要なマスク。市販のマスクがなかなか手に入らないという方に向けて、布マスクの作り方をご紹介します。作ったのは、ものづくりをとおして生活者と共に持続可能な社会を考え、学んでいくことを目的とした三陽商会のプロジェクト「EARTH TO WEAR(アース トゥ ウエア)活動」のメンバー。普段は、服をつくる過程で出る残布を使ったワークショップをはじめ、三陽商会ならではのこだわりの裁縫道具や、残布を使ったエコバッグ・シャツ等のパーターンキットの販売していますが、今回は「生活者が作りやすく、使いやすいマスク」を型紙から考えて、制作してもらいました。初めての方にも分かりやすいよう、作り方は動画で解説します。
ものづくりの三陽商会が手掛けるオリジナルの布マスク、ぜひ作ってみてください。
手作りマスクの基本の材料
・マスク本体 2枚 ※型紙を使い、お好みの布を切り抜いてご用意ください。
・ゴムひも 2本 ※マスクゴム(丸ゴム)が適していますが、マスクゴムがない場合でも作れます。
・ミシン ※このマスクはミシンを使って作成します。
※表布と裏布が一体化しているデザインです。使用する布は柔らかいダブルガーゼ素材が適していますが、ハンカチ、手ぬぐいなどを利用するのもおすすめです。
今回は、下記のマスクの型紙を使用した場合の作り方をご紹介します。
※クリックするとダウンロードできます。
◆立体マスク 大人用型紙 A4サイズ
◆立体マスク 子供用型紙 A4サイズ
原寸の型紙をプリントアウトできない場合には、下記の方法で型紙を作れます。
作り方を動画でチェック!
1、用意した型紙にあわせて生地をカットします。
この時、生地の裏側にマスクの鼻側部分が分かるよう、テープなどでしるしを付けると作業がしやすくなります。
2、型紙に合わせてカットした生地を、中表(表地が内側)の状態にして合わせます。
3、中表に重ねた生地の両側、カーブの部分を縫い代1cmで縫い合わせます。
4、反対側も縫い代1cmで縫い合わせます。
5、縫い目から5mmのところで縫い代を切り取ります。こうすることで、マスクの仕上がりがきれいになります。
6、形を整えてから、縫い代を片側に倒してアイロンをかけます。
7、縫い目を中央にして、マスクの形に整えます。
8、マスクの鼻側(上部)部分をゴムを通すための通し口を1.5cm開けて、縫い代1㎝で縫います。縫い終わりもゴムの通し口を1.5cm開けておきます。
あご側(下部)はゴムを通すための通し口を1.5cm開けて縫い始め、返し口を4㎝ほど残して縫い代1㎝で縫います。
9、マスクの鼻側に付けておいた印のテープをはがします。
10、返し口から表に返します。
11、ゴムの通し口を1.5cm残し、返し口をふさぐようにしてマスクの周りの縁を縫い代1~3mmほどでステッチをかけます。
12、ゴム通しを使用してゴム紐を通していきます。ゴム通しがない場合は、ヘアピンや安全ピンでも代用できます。
13、長さを見ながらゴム紐を調節し、しっかりと結んでから結び目をゴム通し部分に隠します。
14、完成!
マスクゴムが手に入らない場合は?
ストッキングやタイツなどの足の部分を1.5cmくらいの幅で輪切りにして引っ張ると、簡単に柔らかなゴムを作ることができます。横に伸びる性質を利用するため、ほつれることはほとんどありません。カラータイツを利用すればカラフルなゴムを作ることもできるので、生地とコーディネートするのもおすすめです。
伸縮性のない紐でも、少し手を加えることで長さ調節が可能になります
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紐の片側を折り返して輪にして、写真のように2ヵ所縫い留めます。
※縫い留める輪の大きさは紐の太さに合わせ、紐がギリギリ通るくらいの大きさにしてください。 -
縫い留めた紐の先端から数えて2番目の穴に、片側の紐を通します。
※ゴム通しやヘアピンなどを使用してください。
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通した紐をさらに先端の穴に通します。
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通した紐を引っ張ると、紐を固定することができます。結ぶより簡単に調節ができるので、マスクの紐にも利用できます。
※ここでは分かりやすいように丸紐を使用していますが、ニット紐や先にご紹介したストッキングを利用したゴムを使用すると、耳が痛くなりにくくおすすめです。
手作りマスクの洗濯方法
型崩れなどを防止するため手洗いをお勧めします。
洗い方 : 水もしくはぬるま湯に使用料目安に従って洗剤を入れ、10分間浸け置きます。汚れが気になる場合は優しく押し洗いをします。
すすぎ : 洗剤分が残らないよう、きれいな水で2~3回すすいでください。
脱水 : 清潔なタオルに挟むようにして、水分をしっかりとります。
乾燥 : 形を整えて風通しの良い日陰で自然乾燥させます。
マスクの生地は、好きな柄や色を選んで、服とコーディネートするのも楽しいかもしれません。使い捨てマスクと違って肌触りも良く、ストレスなく付けられます。ミシンを使えるお子さんなら、一緒に作ってみるのはいかがでしょうか。
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「EARTH TO WEAR(アース トゥ ウエア)活動」
2017年にスタートした三陽商会の社内プロジェクト。
服は限られた地球の資源からできていることから、服を大事に長く着ることの大切さを生活者に伝えると共に、ものづくりをとおして持続可能な社会を一緒に考え学んでいくことを目的としています。三陽商会の社員有志が専用の屋台で各地を訪ね、こだわりの縫製道具・服をつくる過程で出る残布を使った商品の販売や残布を使った様々なワークショップを開催しています。
撮影/古謝知幸<PAEACE MONKEY> マスク制作・ミシン/福島由布子(三陽商会 SCM統括本部 技術開発部 技術開発課) EARTH TO WEAR 活動メンバー
編集&文/SANYO Style MAGAZINE編集部 ディレクション/Pomalo Inc.