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マッキントッシュ ロンドンの進化を遂げた傑作コート  vol.1|PREMIUM FABRIC

マッキントッシュ ロンドンの進化を遂げた傑作コート vol.1|PREMIUM FABRIC

SPECIAL

※日本経済新聞社「THE NIKKEI MAGAZINE」編集タブロイド版(2023年10月28日発行)の転載記事です。

1823年に発明された世界初の防水布によるゴム引きコートをブランドの起源とするマッキントッシュ ロンドンにとって、素材は極めて重要なエレメントだ。今季は例年にも増して上質さと機能性を追求したプレミアムファブリックを豊富に展開。多様化するライフスタイル全般に対応するラインナップだ。

PREMIUM FABRIC
圧倒的な上質さに加えて快適さも追求した厳選素材

LORO PIANA
イタリア・ビエラで1924年に創業した「ロロ・ピアーナ」は、世界を代表する高級ファブリックブランド。羊毛など、糸の原料から自社で管理し、「最高の品質のみを追求する」というポリシーを掲げてファブリックづくりをリードするトップランナーだ。

  • 水濡れもムレも防ぐ透湿防水性を発揮
    「グリーン・ストーム・システム」とよばれる機能性を備えているのも大きな特徴。水を弾きつつ湿気を通す透湿防水性を発揮し、雨の日も快適に過ごせる。

極上の羊毛にこだわった驚くほど軽快なメルトンを採用
「カポラヴォーロ」(イタリア語で傑作の意味)と名づけられたファブリックは、クラシックコートの定番素材であるメルトン。とはいえ非常に繊細な羊毛を用いることで、一般的なメルトンよりもはるかに軽く、柔らかな風合いに仕上げられている。モデルはマッキントッシュ ロンドンの代表作「ダンフォード」。優雅なAラインが特徴で、スーツからジーンズまで合わせる服を選ばない。

  • VARIATION

    休日使いにもぴったりなツイードでも魅力を発揮
    ブリティッシュトラッドな趣が薫るチェック柄のツイードも「カポラヴォーロ」ファブリックで仕立てたもの。温かみのある風合いを備えつつも着心地は極めて軽快だ。配色も現代的にアレンジされ、あくまで現代的に着こなせるところも魅力。透湿防水機能「グリーン・ストーム・システム」も搭載し、機能面も隙がない。こちらも名作ステンカラーの「ダンフォード」モデル。

MOON
1837年に英国・ヨークシャーで創業した老舗「ムーン」。創業時からつくり続けるツイードがコレクションの中核で、英国では唯一、染色から仕上げまでの全工程を自社で行う。質実剛健な風合いと素朴な色柄が魅力で、世界各国の一流ブランドもこぞって採用している。

  • 英国の伝統を宿す「エアフォースブルー」
    グレーがかった独特なトーンのブルーは「エアフォースブルー」とよばれる色。英国空軍で採用された生地をモチーフとした、由緒正しいファブリックだ。

  • VARIATION

    リラックス感を高めたラグランスリーブコート
    上と同じ、「エアフォースブルー」のウールで仕立てたステンカラーコート。定番の「ダンフォー ド」と似ているが、こちらはシルエットによりゆとりをもたせつつ、ラグランスリーブで曲線美を 強調しているのが特徴だ。ビジネスシーンにはもちろん、ニットの上にさらりと羽織ってカジュアルに装っても洒脱。冬の主役として、シーンを選ばず活躍してくれるコートだ。

FLEX JERSEY
伸縮性に優れたジャージーながら、一見そうとは思えないほど繊細な風合いを実現。イタリア・フィレンツェ郊外に拠点を置く「ラニフィチオ ローマ」社にマッキントッシュ ロンドンが別注した独自ファブリックだ。ツイードのような温かみある風合いが印象的。

  • ベストセラーシリーズの「フレックス ジャージー」
    ベストセラーシリーズである「フレックス ジャージー」シリーズ。テーラードの仕立て技とジャージーを融合させ、エレガンスとリラックスを高次元で両立。

クラシックに見えて、着心地は至極軽快
代表モデル「ダンフォード」にツイード調のヘリンボーン柄ジャージーを載せた、冬らしい一着。しっかりと肉厚に仕上げつつ、ジャージーならではの伸縮性と柔らかい風合いで着心地は快適そのものだ。トラディショナルな魅力を放つ大柄のヘリンボーンだが、落ち着いた同系色にすることで派手さを払拭。グレー無地コートの感覚でさまざまなコーディネートに活用できる。着こなしの幅を一段と広げてくれる一着だ。

  • VARIATION

    シックかつリラックスしたブラウンのヘリンボーン柄
    上と同じ「フレックス ジャージー」を採用したコートで、こちらはブラウンのヘリンボーン柄。ふんわりとした膨らみ感のあるファブリックの特性と温かみのある発色が実によくマッチしている。ジャケットのタイドアップスタイルに合わせれば、エグゼクティブのオーラが漂う。一方、カジュアルに着こなせば、寛ぎの中に優雅さが薫る。

WOOL CASHMERE
高級コートの代名詞的素材といえばカシミヤ。マッキントッシュ ロンドンでも改めてこのエレガンスに注目し、ラグジュアリーなカシミヤ混ウールで仕立てたコートを展開している。上品な光沢となめらかな肌触りはまさに唯一無二。装いを格上への印象へと導いてくれる。

  • 艶を引き出すビーバー仕上げ
    生地を縮ませて密度を高め、起毛加工を施した後に毛並みを整える、ビーバー仕上げを行なったウールカシミヤ。優美な光沢に加え、防寒性にも優れる。

美しい毛並みと光沢が抜群のクラス感を表現
テーラードコートの代表格といえるチェスターフィールドコートを、ビーバー仕上げのウールカシミヤでエレガントに表現。キャメルカラーともあいまって、抜群のクラス感を演出してくれる。本来はスーツやジャケットに合わせて仕事シーンに活用するのが一般的だが、マッキントッシュ ロンドンの一着は芯地などの副資材を極力減らし、かつ柔らかく仕立てることで、ニットやジーンズを合わせたカジュアルでもサマになる軽快感を備える。

  • VARIATION

    気品をさらに高めたベストセラーコート
    今季の「ダンフォード」は、例年以上にさまざまなプレミアムファブリックを採用。こちらは上の色違いとなるビーバー仕上げのウールカシミヤで、ドレープの美しさを素材の高級感が高めている。地厚な生地で、防寒性も申し分ない。セットアップのノータイスタイルに合わせれば、上品さとリラックス感も兼ねた“ビジカジ”スタイルが完成。

 

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