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人気スタイリスト望月律子さん流、||失敗しない「大人の服選び」

人気スタイリスト望月律子さん流、失敗しない「大人の服選び」

着こなし解決ラボ

ベーシックなのに今っぽくておしゃれ!そんなこなれた着こなしが大人気のスタイリスト望月律子さんをお迎えして、ご自身の定番スタイルやこだわりについて語っていただきました。またアラフォー世代に多いお悩みをピックアップし、解決策を伝授!トレンドを程よく取り入れた大人のためのスタイリングを提案します。

辛口×女っぷり!ミックススタイルが定番

幼い頃から洋服が大好きだったという望月さん。「とくに色合わせが楽しくて。中学生の頃からベージュ×カーキといった、シックな配色が好きでした。デザイナーに憧れるというよりはコーディネートに興味がありましたね。今でも色合わせや素材合わせで楽しむタイプ。軸になるスタイルは昔から変わらず、シンプル&ベーシックが基本です。周りからは“服のデザインで楽しむよりも、ニッチな部分をついてる”ってよく言われます(笑)。コーディネートする際のこだわりは、シャープで辛口なスタイリングをベースに、どこかに女っぷりがいいものをプラスすること。ライダース×フェミニンなスカート、ワイドパンツ×ポインテッドトゥのパンプス、ミリタリージャケット×パールネックレスなど、何を足したら自分らしく見えるかを見極めています」

年齢による変化は前向きにとらえ、自由に楽しむ

  • スタイリストとして独立し、20代から40代へ。ファッションにも変化があったそう。「やはり年齢を重ねると今まで着ていたものが急に似合わなくなるってこと、ありますよね。でもそれに対して、ポジティブでいるようにしています。ヘンな先入観でアイテムを制限してしまうのはもったいないこと。そんなときはテイストをミックスして、ちょっとバランスを崩します。それだけで“抜け感”が生まれてこなれて見えるはず。この“抜け感”、簡単にいうと“軽やかに見せる”ということ。肌見せだったり、アクセでツヤ感を出したり。ほんのひとさじで見え方が劇的に変わります。マンネリにならないために、アンテナを張ってトレンドを取り入れることも大事。ただ若い頃のように飛びつくのではなく、自分のワードローブに合うか客観的に見るようにしています。ものを点で集めるのではなく、コーディネートとしてとらえれば、幅を狭めることなく自由にファッションを楽しめると思います」

アラフォー世代のお悩みをコーディネートで解決!

  • お悩み:こなれ感を演出するには?

    解決策:テイストミックスで
    こなれた着こなしに


    「フェミニンなドレスを主役に、ドレス以外は黒でまとめました。例えば、ここで甘めのカーディガンを合わせてしまうと、垢抜けないド・フェミニンに。あえて異なるテイストのジャケットを合わせることで、全体を引き締めながらフェミニンさがより際立つという相乗効果が生まれます。もしコーディネートに迷ったときは、真逆のアイテムを取り入れてみましょう。ミックススタイルは、想像以上の化学変化をもたらしてくれるはずです」

  • お悩み:大人におすすめのカラーの取り入れ方は?

    解決策:カラーは全身で取り入れて
    質感を変えるのが鍵


    「ワントーンやワンカラーコーデがトレンドの今季は、全身でカラーを取り入れるのがおすすめです。旬のアースカラーのグラデーションは、大人だからこそできる配色テクニック。ポイントは地味でフラットな印象にならないように、華やかなプリーツスカートやちょっぴりスポーティなブルゾンを合わせて、素材感やディテールで立体感を出すこと。ブルゾンのゴールドジップとパールネックレスを効かせて、女性らしさも忘れずに」

  • お悩み:体型が気になって
    トレンドのゆる×ゆるコーデが楽しめない

    解決策:シルエットで
    スタイルアップを計算して


    「人気継続中のゆる×ゆるコーデですが、体型の丸みが気になる場合はトップス選びが重要。ボクシーなニットなら、きちんと肩がセットインで入っているものを選んで。ガウチョパンツと合わせればAラインシルエットが演出でき、スタイルアップが叶います。これがドロップショルダーだと、途端に重心が下がってしまいます。体を泳がせる≠体型カバーと心得て、どこかで締めポイントをつくるとバランスよく仕上がりますよ」

  • 望月律子

    スタイリスト専門学校を卒業後、フリーランスのアシスタントとして活動。その後、スタイリスト大沼こずえ氏に2年半師事し、25歳で独立。現在は女性誌、カタログなどで幅広く活躍中。

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Photo: yOU Still-life: Yoshihito Ishizawa Styling: Ritsuko Mochizuki@KIND Text: Yasue Ito Direction:Pomalo inc

 

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