
【スタイリスト高塩の店舗探訪 Part3】ビシッと決まった装いを味変するなら何を選ぶ?
着こなし解決ラボ
2023Nov15
全国店舗行脚中のスタイリスト高塩と撮影スタッフの茶々から始まる本企画。「Paul Stuart(ポール・スチュアート)」岩田屋本店に訪れた今回のテーマはズバリ"味変"です。紳士の装いに定評のあるブランドのセットアップを軸に、いい意味でカジュアルダウンをすることでこなれ感を加える簡単かつ上級な高塩流テクニックを、店長の樋口晃弘(166cm)と副店長の山田吟三(172cm)が実践してみました。
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Paul Stuart 山田 吟三
Paul Stuart
岩田屋本店 副店長
172cm
上品な出立とは裏腹に、気さくな性格で親しまれているイケオジ副店長。勤続15年の大ベテランであり、コミュニケーション能力も抜群とあって、お客様からの信頼度も厚い。休日はドライブを楽しみ、ゴルフも嗜むとか。まさにお洒落な大人!といった雰囲気。
紳士のビズコーデに一家言アリ! 手軽にできる味変テクで、さらにお洒落度はアップ!

博多の中心地に居を構える岩田屋本店は、1935年創業ですが、元を正せば1754年の同名の呉服屋にまで遡ります。250年以上ファッションに身を置き続けている同店は、今や博多エリアになくてはならない存在。そんな歴史ある百貨店の「ポール・スチュアート」に訪れたスタイリスト高塩さん御一行。
――入口から硬派なムードが漂ってますね。
高塩:力強さと品の良さが伝わるよね。仕事できるな〜って思わせる洗練さがあるもん。
――そうですね。スーツのバリエーションもめちゃくちゃ多くて圧巻!
高塩:オーダーもそうだけど人気のトラベラーシリーズも豊富に揃ってるから、オフィスワーカーのあらゆる要望に応えられるんじゃないかな。スタッフさんもイケオジ感がありますし(笑)。
山田:ありがとうございます(笑)。シーズンやオススメ商品に合わせてVP(ヴィジュアルプレゼンテーション)を変更し、こだわっているところでもあるので、そう言っていただけるのは嬉しいです。
――山田さんも樋口さんも、ビシッと決まってますね。……あ、そうだ! 高塩さんにお願いがあります。
高塩:出たよ〜また無茶ぶり? どうしたの?
――せっかくお二人の装いがスーツスタイルとして決まっているので、ちょちょっとアイテムを差し替えて、味変していただけませんか?
高塩:そんなラーメンみたいに言わないでよ(笑)。お二人がよろしければ、トライしてみます。
山田:かしこまりました。ぜひお願いします。
樋口:なんだか楽しみですね。
洗練されたクールなビジネススタイルを提供する「ポール・スチュアート」。フォーマルスーツに定評のあるコレクションの一方で、トラベラーシリーズの他コートなど、適度なカジュアルダウンを叶えるアイテムも充実。岩田屋本店では広い空間とは言えないまでも、それゆえにシーズン毎にVP(ヴィジュアル プレゼンテーション)を変え、オススメ商品が目に留まりやすいように工夫をしているそう。自身に合ったアイテムが見つけられるとあって、多くのお客様にリピートしていただいています。
大人気シリーズのトラベラーも装い次第で色気たっぷり!
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高塩さんも「一度袖を通せば他が着られなくなる」と太鼓判を押す、トラベラーシリーズのセットアップ。オフィス用スーツとしてはもちろん出張にもお役立ちな一着とあって、フォーマルさを感じますが、カットシャツとオペラシューズで色気ある佇まいに。
「コンフォートな機能性もあって、ビジネススーツほどカタい印象にはなりません。なので色っぽい装いにもハマり、それを楽な着心地で楽しむことができます」(山田)

高塩:いや〜トラベラーは一回着ちゃうともう手放せないですね。楽ちんなのにきちんと感はしっかりあるし、バランスが絶妙。
山田:色違いや素材違いでリピートされる方も多いですね。使い勝手が本当にいいので、いろんな着こなしができると思います。
高塩:そうですね。完成度の高いセットアップなので、味変するならインナーをニットに変えるだけで十分だと思います。
山田:モックネックは昨年すごく売れましたね。それもあって今シーズンはバリエーションを増やして全8色で出しています。ちょっとやりすぎ?(笑)
高塩:ははは。でもそのぐらいこのモックネックはいい。ちょっと襟が他のニットより高いのがさらに。ということで、味変はこのモックネックで行きましょう!
首元に遊びを加えて、こなれ感あるエレガンスを演出
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カットシャツからモックネックにチェンジ。ハイネックの先から柄物のスカーフを覗かせることで、さり気なく遊び心をプラス。
「シャツコーデとはまた違った上品さを感じさせ、比較的カジュアルに寄せています。トラベラーのきちんと感はしっかり活きているので、ラフになりすぎない合わせがベターです」(高塩)

高塩:他ブランドで見られるハイネックニットとは、ネックの高さが少し高く設計されているのが、ここの魅力だと思います。
山田:今シーズンは前作に比べてフィッティングもアップグレードされていますね。
高塩:モックネック自体はクルーネック以上に季節感を高めてくれるんですが、高さが低いほどカジュアルな印象が強まります。これは1.5cmくらい高いのかな? よりエレガントに見えますね。今自分が着ているタートルネックとも結構印象が違いますよね。
山田:そうですね。折り返しがない分すっきりとした印象になります。その分遊びが効かせやすいんでしょうか。
高塩:特に今の冬とまでは行かない季節にはちょうどいいですね。ジャケットもニットも無地なので、チラ見せでも柄が入るだけでこなれ感があります。顔まわりは一番目に入る場所ですから、このチラ見せがあるとないとで相手に与える印象はぐっと変わりますよ。
山田:モックネックを着てスカーフをサラっと入れるだけという、手軽さもいいですね。ますますトラベラーが注目されそうで嬉しいです。
高塩:確かに。カジュアルもトラベラーということになったら、バリエーション違いで揃えておきたくなりますね(笑)。
これぞ大人の鉄板! ブランドを象徴する正統派スーツ
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スーパー120’sのオーストラリアメリノウールをオリジナルでブレンドしたツイル生地の定番スーツ。深みのあるネイビーが洗練さと精悍な印象を与えます。
「ボトムスも程よくテーパードがかかりすっきりと見え、第一印象を好印象にしてくれる一着です。3ピースのスーツ自体は無地のネイビーなので、ネクタイで柄をほんのりプラス。ジャカードのシャドウペイズリーならやりすぎになりません」(樋口)

高塩:これは難しいよ? スーツの完成度が高すぎるもん(笑)。
樋口:ポール・スチュアートを象徴する定番のスーツで、それこそビジネスマンからの需要は本当に高いですね。
高塩:これをカジュアルダウンというのは、却って魅力を潰してしまう気がしますね。味変というよりは味足しに近い感じがいいのかな。柄差し要因のネクタイをそれこそスカーフにするとか。
樋口:スカーフって、日本男性に馴染みがそこまで高くない気がするので、どういう風に合わせるかわからない方が多い気がします。
高塩:そこまで深く考えずでいいと思います。特に年齢を重ねるほどスカーフは相性が良くなりますから、これからが楽しくなる小物と思ってもらえれば! 感覚的にはこのネクタイを合わせるイメージに近いですね。無地だと寂しいとか、ちょっと首周りがすっきりしすぎたとか、そんな時にスカーフの選択は役に立ちます。
樋口:なるほど。そう言われるとこれからのお洒落が楽しくなりますね。
ビジカジコーデに迷った時は、スカーフとベストが頼りに!
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サックスカラーシャツのトップを開け、スカーフがチラリ。上のネクタイ同様のアクセント効果を発揮するとともに、こなれ感を加えます。
「オフィスに行った時に、スーツはいつも通りなのになんか違う雰囲気を醸し出せるかなと。ボリュームを抑えたダウンベストなら、相性もいいし季節感もちょうどいいと思います。トーンをブルー調で合わせることで、お洒落に気を遣ってるな〜と思わせられるはず!」(高塩)

樋口:ダウンベストは頭になかったですね。
高塩:ダウンベストって実はめちゃめちゃ使い勝手がいいんですよ。袖がない分可動域を確保できるし、都心部だとダウンジャケットを着るほど寒くもないし、たとえ寒くてもこれくらい薄いアイテムなら上からコートも羽織れますし。サッと着脱できるので、普段車を使う人にもオススメです。
樋口:博多は車必須の街だからすごく便利ですね。エアコンの効いた車内や室内では脱いで、外出する時にだけサッと羽織るみたいな。
高塩:そうですね。カジュアルイメージの強いアイテムですけど、これくらいシンプルで薄いベストなら、フォーマルとも相性はいいです。野暮ったくならないというか。
樋口:これなら足元は革靴でもスニーカーでも良さそうですね。
高塩:爽やかにまとめるなら白のローテクスニーカーは好相性ですし、ワントーンならスポーティなハイテク系も悪くないと思います。
樋口:ここまで広がるとは思っていなかったので、お客さまへの提案の幅も広がりそうです。ネクタイを使わないお客様もいらっしゃるので、提案できそうで嬉しいです。
高塩さんイチ押しのモックネックは全8色! カラバリ豊富に展開

ファインウールのハイネックニットは、柔らかさと高級感を滲ませる光沢感が上品さをアピール。昨年好評とあって、今季はフィッティングを見直しアップグレード、そしてカラーバリエーションを追加しリリース。合わせやすいモノトーンカラーから、インナーで主張してくれる差し色まで幅広いラインナップになっています。加えて、自宅で手洗い可能とくれば、デイリーウェアとして重宝必至かと。「ポール・スチュアート」の冬の新定番となる名品です。
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撮影/舛田豊明 スタイリング/高塩崇宏 構成&文/細谷駿人 ディレクション/Pomalo inc.
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