三陽商会のファッションウェブマガジン

つらい腰痛はどうして起こるの?原因と症状をチェック!

つらい腰痛はどうして起こるの?原因と症状をチェック!

LIFE STYLE

「座って仕事をしていると、だんだん腰に痛みを感じる」「腰に慢性的な痛みがある」と悩んでいませんか?少し前の資料になりますが、平成28年に実施された国民生活基礎調査によると、腰痛は肩こりに次いで30~50代女性が抱える自覚症状の2位という結果になっています。つらい腰痛はどうして起こるのでしょうか。本記事では腰痛の原因を解説していきます。

そもそも腰痛とはどんな症状?

腰痛とひとくちにいっても原因はさまざまです。まずは、腰痛にはどんな症状があるか見ていきましょう。


腰痛の症状を5段階で確認
腰痛にはさまざまな症状があります。慢性的な腰痛の状態を5段階にわけてご紹介しますので、どれが当てはまるかセルフチェックしてみましょう。


1.身体を動かすと腰痛が生じる
2.足にしびれを感じて長時間歩くのがつらい
3.足やお尻に痛みがあり、しびれも感じる
4.腰が痛くて背中が曲がってくる
5.安静にしていても腰が痛い


症状が重い場合は医療機関を受診
セルフチェックで1だけが当てはまった場合は、1カ月ほどすれば痛みが解消されると考えられます。症状が悪くなったり痛みが3カ月以上続いたりするときは、一度医療機関を受診するのがおすすめです。
セルフチェックで2~5のいずれかに当てはまった場合は、ほかの病気が隠れているかもしれません。とくに5に該当する場合は、脊椎や内臓の病気による症状の可能性があるため、早めに医療機関を受診しましょう。医療機関では、自分の症状を具体的に伝えることが大切です。いつから痛むのか、どこの部分が痛むのか、痛みの強さはどれくらいか、どんな動作をしたときに痛むか、メモしておきましょう。足がしびれる、尿が出にくいなど、腰痛とともに起きているほかの症状も合わせて伝えてください。

特定可能な腰痛の原因

ここからは、腰痛の症状が出る原因について見ていきましょう。医療機関ではX線やMRIといった画像検査によって、腰痛の原因が特定されることがあります。


症状別に腰痛の原因を確認
身体を動かしたときに痛みが強くなったり、足やお尻にしびれや痛みを感じたりする場合は、腰(脊柱)に由来しているかもしれません。「腰椎椎間板ヘルニア」や「坐骨神経痛」といった病気があり、腰の神経に障害が生じて症状を引き起こしていると考えられます。腰痛とともに背中が曲がってくる場合は、「骨粗鬆症」によって骨密度が低下し、背骨がつぶれて圧迫骨折している可能性があるので要注意です。安静にしていても腰痛がある場合は、脊椎や内臓の病気が生じている恐れがあります。


腰や脊椎が原因の腰痛
背骨の骨と骨の間にある「椎間板」はクッションの役割を果たしていますが、年齢を重ねることで変性や断裂が起こります。腰椎部分で椎間板の一部が外に出てしまい、神経を圧迫することで生じるのが「腰椎椎間板ヘルニア」です。腰やお尻、足に痛みやしびれがあるほか、背骨が横に曲がることがあります。腰痛のほかに足のしびれや痛みがあって歩きにくい場合に考えられるのが、「脊柱管狭窄症」です。脊髄にある脊柱管という神経が通るトンネルが加齢によって狭くなり、神経が影響を受けて引き起こされます。腰や足に電気のような痛みが走ったりしびれを感じたりする原因となるのが、「坐骨神経痛」です。腰から足の先までつながる坐骨神経が圧迫されて引き起こされます。ほかにも、腰部脊柱管狭窄、変形性脊椎症、変性すべり症などが腰痛の原因となる病気です。


内臓の病気が原因で起こる腰痛
臓器の周りにある神経が刺激されることが原因で、腰痛が起こることもあります。腰痛の症状が出るのは、胆嚢炎」や「十二指腸潰瘍」「胃潰瘍」など消化器系の病気です。ほかにも、「尿路結石」など泌尿器系の病気、「子宮筋腫」や「子宮内膜症」など婦人科系の病気でも腰痛を生じることがあります。「解離性大動脈瘤」など循環器系の病気にも注意が必要です。


急性腰痛の症状と原因
急性腰痛はいわゆるギックリ腰のことで、とても強い痛みを生じます。長期間続く慢性の腰痛とは異なり、ものを持ち上げる動作や腰をひねる動作によって突然起こる腰痛です。痛みが強くて動けなくなり、腰を前後に曲げることも難しい状態になります。おもな原因は、関節や椎間板に必要以上の力がかかって起こる捻挫や損傷、腰を支えている筋肉や軟部組織の損傷です。急性腰痛でも、足のしびれや痛み、力を入れられないといった症状がある場合は、ほかの病気が影響している可能性があるので注意しましょう。


原因が特定できない腰痛

医療機関で画像検査を受けても原因が特定できない腰痛は、どんな影響が考えられるのでしょうか。


原因不明の腰痛も多い
画像診断で腰痛の原因が特定できないことは少なくありません。腰痛のなかで原因を特定できるケースは約15%しかないと言われています。レントゲンなどの画像診断で原因がわからない場合は、身体的な影響や心理的な影響が腰痛に関係していることも考えられます。


生活習慣や心的な影響による腰痛
身体的な影響による腰痛には、生活習慣が関係していると考えられます。デスクワークなどの長時間同じ姿勢が続く生活のほか、身体の冷えや肥満、運動不足も腰痛に影響している可能性があるので注意しましょう。また、仕事や家庭でのストレスによる心理的な要影響も腰痛に関係していると考えられます。不安を抱えていたり、不眠で睡眠不足になっていたりする状態も、腰痛に影響する心理的な要因です。


腰痛の慢性化に要注意
身体的な影響と複雑に重なると慢性化することがあるので注意が必要です。腰痛がつらくて安静の状態を続けていると、痛みのことばかり考えてしまい心理的なストレスが生じます。脳は痛みの信号を受け取ると、神経伝達物質を放出し、痛みを抑制させるシステムを機能させます。精神的なストレスによって、脳が痛みを抑制するシステムに影響されるとさらに腰痛を感じるようになります。
痛みが強いと身体を動かさなくなり、腰痛が慢性化するので悪循環です。できる範囲で身体を動かすようにしましょう。

腰痛の原因を知ることからはじめよう

腰痛にはさまざまな原因があります。内臓の病気が隠れていることもあるので注意が必要です。セルフチェックで心当たりがある場合は、医療機関を受診してみることをおすすめします。つらい腰痛を解消するためには原因を知ることが大切です。特定の原因が見つからない場合は、生活習慣や心的なストレスにも目を向けてみましょう。

編集&文/SANYO Style MAGAZINE編集部 写真提供/amana images

 

PAGE TOP